(第1回)直帰率だけで判断してはいけない。もう一歩踏み込んだ検証方法。

こんにちは。MOBYLOG事務局です。

 

アクセス解析ツールでよく目にする指標の一つとして直帰率というものがあります。

直帰率とは、広告や検索エンジンなどの外部サイト、メルマガ、ブックマークなど、外部からウェブサイトにランディングした後にページ遷移をせず、1ページだけ見てそのまま帰ってしまった訪問者の割合のことをいいます。

 

 

直帰の概念図

 

 

例えば、100人(通常、直帰率はセッション単位で計算しますが、ここでは分かりやすいように「人」で説明します)がウェブサイトに訪問して、そのうち90人が訪問後にページ遷移せずにブラウザを閉じたり、30分間なにもアクションをせずにセッション切れになったり、(外部サイトから来た人であれば)ブラウザの戻るで戻ったりした場合、直帰率は

 

90人 ÷ 100人  × 100 = 90%

 

となります。

 

 

一般的に、直帰率が高いページ=改善が必要なページと解説されるケースが多いです。

 

直帰率が高いページは、

 

ウェブサイト内に用意した様々な情報を見てもらうことなく、ウェブサイト内に掲載したサービスの魅力を十分にアピールできずに多くの訪問者を帰してしまっているページである。

特にランディング数が多いページで直帰率が高い場合は、多くの訪問があるにも関わらず、訪問者が知りたい情報を十分に提供できていなかったり、他のページに遷移しようとしても何らかの問題があって、途中で諦めさせてしまっている可能性が髙いので、このようなページを改善して直帰率を低減させれば、商品やサービスの説明機会を得ることに繋がる。

その結果、最終的にコンバージョン率を高め、ウェブサイトからの収益も高めることができる。

 

と考えられているからです。

 

確かに、100人の訪問者のうち9割が1ページだけ見て帰ってしまっていたら「 改善が必要なページ」なので早急に施策するべきでしょう。

 

ただし、直帰率が高いというレポート内容だけでは、どこをどのように改善すれば良いのか皆目検討が付かない、という方が多いのではないでしょうか?

 

 

そういう場合は、もう一歩踏み込んだ検証をしてみてください。

 

手っ取り早いのは、ヒートマップアクセス解析をすることです。

こちらの投稿にもあるように、ヒートマップを使えば、訪問者の画面タッチやスクロールをトラッキングできるので、直帰が多くても、実はページ内の文章が熟読されているとか、ページ内に設置した動画や外部サイトへのリンクなどのイベントアクションを行っているといった、ページの利用状況を簡単に確認することができます。

 

ただし、MOBYLOGではヒートマップメニューはスマートフォンサイトのみ対応しているので、PCサイトでは確認する術がありません。

携帯サイトでは、これから説明する検証方法は使えません。

 

 

PCサイトもスマホサイトも検証したい場合はどうすれば良いか?本日から2回に分けて、下記検証方法をお伝えしていきます。

 

 

  1. 直帰率の高いページの滞在時間を計測する。
    • 内容を熟読しているのか、パッと見で帰ってしまっているのか確認する。
  2. ページ内のイベントを計測する。
    • ページ内のイベント(例えば動画閲覧や外部サイトリンクなど)がある場合は、そのアクションを確認する。

 

 

 

1.滞在時間を計測してみる

 

通常、アクセス解析の平均滞在時間の計算方法は以下の図のようになります。

 

 

同じセッションで、ページ1にアクセスした時刻と、ページ1から別ページにアクセスした時刻の差を計算して、ページ1の滞在時間として計算します。

 

セッション毎にページ1から別ページに遷移するタイミングは違いますから、その差を総和して、別ページに遷移したセッション数で割ることで平均滞在時間としています。

 

 

 

上記に挙げたように、平均滞在時間はアクセスしたページから別ページに遷移することではじめて計算できる指標です。

つまり、直帰した訪問者の場合は滞在時間を取得することができません。

 

これだと、直帰したにしても、ページ内のコンテンツを熟読したのか、パッと見で帰ってしまったのか確認することができません。

 

訪問者が直帰したとしても、どの程度ページに滞在しているか確認することで、施策を打つための一つの情報を得ることができます。

 

では、直帰が多いページの滞在時間を計測するにはどうすれば良いでしょうか?

 

 

イベント関数を応用しよう

 

MOBYLOGでは、バージョン5から「イベント」メニューを提供しています。

これはMOBYLOGのタグが用意するイベント関数を用いることで、ページ内で発生する各種イベントをトラッキングすることができる機能です。

 

通常、イベント関数は動画の再生ボタンやリンクやボタンのクリック時に発生するonClickイベントを取得してイベント通知する使い方が一般的です。

例えば、リンクをクリックした場合にイベント通知をしたい場合は以下のように記述します。

<a href=”#” onClick=”__push_event(param1,param2);”>リンク</a>

「__push_event(param1,param2)」はJavaScript版HandloaD TAG、MOBYLOG ENGINEで用意されているイベント通知関数は「__push.event(param1, param2)」です。

それぞれ、param1はイベント名、param2にイベントカテゴリ名を代入します。

 

 

滞在時間を計測する場合はこのイベント関数を応用します。

以下のコードは、15秒間隔でイベント関数を実行して、滞在時間をイベント通知するJavaScriptのサンプルコードです。

ページを開いている状態で放置されて永遠にイベント通知されても意味がないので、5分以上経過したらイベント通知をしないようにしています。

 

 

滞在時間を計測するためのイベント関数応用例

 

イベント名に秒数(15秒間隔)、イベントカテゴリ名に「滞在時間」を設定して、レポート画面のイベントメニューで簡単に検索できるようにしています。

 

 

実サイトで検証してみた

 

下図は、セランでテスト運用しているスマートフォンサイトのコンテンツ – ページで見た計測結果です。

 

「コンテンツ – ページ」レポート

 

No.1のページはとあるアプリのレビューページですが、レビュー情報だけでなく、ここからAppStoreに遷移したり、このアプリをクリッピングできる機能を持っています。

計測値を見ると訪問者(ランディング数=590セッション)は他のページに比べて多いのですが直帰率も高い状況です。

 

このページには上記のイベント関数を応用したスクリプトを実装して滞在時間を計測していますので、滞在時間を見てみましょう。

 

 

「コンテンツ – イベント」レポート

 

滞在時間が15秒のイベントが最も多く274セッションあり、 滞在時間が増えるに従いセッション数が少なくなっていることが分かります。

 

 

このレポートから分かること

 

このページにアクセスした訪問者は、15秒後に必ず滞在時間取得イベントが通知されるので、590セッションのうち274セッション(46%)は15秒以上ページに滞在していることになります。

直帰率は91.86%ですが、滞在時間のイベント計測を見る限り、訪問者の46%はパッと見で帰っていない、つまりページ内の情報を読んだり別のアクションをしている可能性があることが分かりました。

 

 

第2回では、ページ内の別のアクションをイベント計測してその結果を報告したいと思います。

 

 

関連記事(2012/10/02)

(第2回) 直帰率だけで判断してはいけない。もう一歩踏み込んだ検証方法。

(第3回)直帰率だけで判断してはいけない。もう一歩踏み込んだ検証方法。